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作業手順を標準化するには? 具体的なステップを理解して業務効率化を図ろう

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2025年2月14日

作業手順を標準化するには? 具体的なステップを理解して業務効率化を図ろう

業務の作業手順が標準化されていないと、製品の仕上がりに差が生じ、取引先からの信頼を損なうリスクがあります。とはいえ、具体的にどのように標準化を進めれば良いのか分からず、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、標準化がもたらすメリットや効率的に進めるためのステップを分かりやすく解説します。直面するであろう課題の対処法も併せて解説しているため、作業標準化の理解を深めたい企業担当者の方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

作業手順の標準化とは?

作業手順の標準化とは、業務の作業手順を統一し、誰が行っても同じ成果を得られるようにする取り組みです。従業員ごとで作業手順が異なる場合、品質のばらつきが目立つようになり、不良品の発生や納期遅延につながる可能性があります。

作業手順を標準化することで、品質が安定するのはもちろん、業務効率やチーム力の向上、特定の人材だけに依存した業務体制の改善などが期待できます。

作業手順の標準化を実施するメリット

作業手順の標準化を実施するメリットは、以下の通りです。

・製品の品質のばらつきを抑えられる
・業務効率が向上する
・特定の人材に依存した業務体制(属人化)を改善できる
・チーム力が強化される

製品の品質のばらつきを抑えられる

作業手順の標準化を実施するメリットは、製品の品質のばらつきを抑えられる点です。

標準化する際は、生産ラインのパフォーマンスを高めるのに適した手順を現場に落とし込み、生産性の向上を図ります。誰もが同じ成果を出せるような作業手順に統一することで、製品の仕上がりに差が生じにくくなります。

品質が一定に保たれると、取引先からの信頼度が高まり、安定的な受注にもつながるでしょう。

業務効率が向上する

作業手順を標準化すると、品質が維持できるだけでなく、業務効率の向上にもつながります。

作業手順が標準化されていない場合、一人ひとりの進め方が異なり、どのやり方が正しいのか明確になりません。一定の水準や基準が不明なままだと、非効率的なフローや無駄な作業が存在しても見過ごされる可能性も出てくるでしょう。

しかし、手順の標準化を実施すれば一定の基準ができ、作業フローに無駄がないか分析しやすくなります。分析結果を基に改善策を打ち出せば、業務効率の向上も期待できます。

特定の人材に依存した業務体制(属人化)を改善できる

業務の進め方を統一することで、特定の人材に頼った業務体制、いわゆる属人化の解消が期待できるのも標準化のメリットです。

属人化が進むと特定の従業員が不在の際に業務が滞り、全体の生産性が低下するリスクがあります。不在の場合は納期の延長で済むかもしれませんが、その人材が退職する場合は状況が深刻化する可能性があります。業務の引き継ぎが不十分だと、重要なノウハウやスキルが失われ、生産ラインが止まってしまうリスクもあるでしょう。

このような事態を防ぐためにも、作業手順を標準化し、誰でも同じ基準で業務を遂行できる体制を整える必要があります。

チーム力が強化される

チーム力の強化も、手順標準化のメリットです。統一された手順に従うことで、各メンバーが同じ目線で作業を進められるようになり、コミュニケーションのズレやミスを軽減できます。

また役割や作業範囲が明確になるため、従業員一人ひとりがやるべきことを理解して動けるようになるのも作業を標準化する理由の一つです。さらに部署間の連携がスムーズになり情報共有も効率化されるため、チーム全体のパフォーマンスが向上します。チーム力の強化は、良好な人間関係の構築にもつながるでしょう。

【5ステップ】作業手順の標準化の進め方

作業手順の標準化の具体的なステップを5つのフェーズに分けて解説します。

・ステップ1:現在の業務をリストアップする
・ステップ2:標準化する作業手順の優先順位を決める
・ステップ3:目的達成に適した作業手順を設定する
・ステップ4:標準化する作業手順をマニュアルなどで文書化する
・ステップ5:作成したマニュアルを運用・改善する

ステップ1:現在の業務をリストアップする

まずは、現在の業務をリストアップしましょう。その業務が行われている部署、目的、進行方法などを細かく把握することで、改善すべきポイントや効率化の余地を見つけやすくなります。

業務を洗い出す際は、できるだけ具体的にリストアップするのがポイントです。例えば、単に「部品の検品作業」だけでなく「部品の受け取り」「仕様書との照合」「品質の確認」「記録の入力」といった工程ごとに細分化して考えるようにします。具体的に考えると業務全体の流れが見えやすくなり、無駄が生じている作業が何か把握できるためです。

リストアップができたら、一つの業務に従事している従業員数や作業時間、取引先の情報、目標達成度なども可視化しておきましょう。業務に関する情報を先に整理しておくことで、優先的に進めるべき業務を決めやすくなります。

ステップ2:標準化する作業手順の優先順位を決める

業務のリストアップが完了したら、標準化する作業手順の優先順位を決めましょう。全ての業務を一度に標準化しようとすると、担当者の負担が増えるだけでなく、現場で混乱が生じる可能性があります。そのため、優先順位を付けて段階的に進めることが重要です。

まずは、自社の中核業務やミスの発生頻度が高い作業、重複作業が発生している業務から着手しましょう。成果が出やすいと見込まれる作業を優先的に標準化することで、改善の効果を早期に実感でき、現場のモチベーション向上につながります。

ステップ3:目的達成に適した作業手順を設定する

ステップ2で決めた優先順位に基づき、業務の効率化と品質向上を実現するために必要な作業手順を設定しましょう。業務の目的や成果物を明確にし、達成するために適している手順は何かを考えながら設定するのがポイントです。

また設定した手順が現場で実行可能かどうかを判断した上で、必要な担当者数や作業にかかる時間、難易度なども具体的に定めます。例えば「部品の検品作業は2名体制で行い、1回の作業につき20分以内に完了させる」「検品項目は、外観チェック・寸法確認・数量照合の3つとする」など具体的な数字を定めるとよいでしょう。

アバウトな設定でなく、行動レベルまで具体的に落とし込んだ作業手順を設定すると、従業員の目標意識も高まります。

ステップ4:標準化する作業手順をマニュアルなどで文書化する

ステップ3で設定した作業手順が漏れなく共有できるよう、マニュアルなどで文書化しましょう。文書化する際は、手順を具体的かつ分かりやすい表現で記載することが重要です。作業の流れを箇条書きやフローチャートで整理し、必要に応じて写真や図解を加えながら作成していきましょう。

マニュアルに入れ込むと良い項目の例は、以下の通りです。

・作業名・概要
・作業目的
・具体的な手順
・安全上の注意
・不良品やエラーが発生した場合の対応

必要に応じて、上記以外の項目も盛り込んでください。一度に全てマニュアル化するのは労力と手間がかかるため、段階的に文書化していきましょう。

ステップ5:作成したマニュアルを運用・改善する

最後に作成したマニュアルを運用し、必要に応じて改善策を講じましょう。作成段階では正しいと認識していた内容も、現場レベルで見ると適切ではない場合があります。効果が出ていない作業に関しては、従業員からフィードバックを収集し、現場の実情に合った形で再度手順を見直し、訂正しましょう。

また新人への共有方法やマニュアルの更新頻度、内容を見直すタイミングなども事前に定めておくと良いでしょう。定期的に効果を検証して改善することで、作業手順の標準化の効果が実感しやすくなります。

作業手順の標準化で直面する課題と対策方法

作業手順を標準化して現場に定着させるまでの過程は、決してスムーズにいくとは限りません。ステップを踏んでいく中で、いくつか課題に直面する可能性があります。

ここでは、標準化を進める際に想定される課題と具体的な対策方法を解説します。作業手順をスムーズに定着まで持っていけるよう、事前に確認しておきましょう。

・従業員の仕事への意欲が低下する可能性がある
・全ての業務の作業手順を標準化するのが難しい
・マニュアルを読んでもらえず社内に定着しない

課題1:従業員の仕事への意欲が低下する可能性がある

作業手順の標準化の過程では、従業員の仕事に対する意欲低下が懸念される点に考慮しなければなりません。マニュアルによって作業が単調になると、従業員が「自分の裁量が奪われた」と感じ、仕事に対する意欲が低下する可能性があるためです。

こうした従業員が増えてしまうと、労働環境の悪化や離職率にもつながるリスクもあります。

解決策

従業員の意欲低下を防ぐには、双方が積極的にコミュニケーションを取りながら標準化を進めることが重要です。従業員の意見や現場の課題をマニュアルに反映することで「やらされている」といった感覚を減らすことができます。

マニュアルはあくまで指針であり、従業員と一緒に改善点を見つけていくためのツールとして活用しましょう。

課題2:全ての業務の作業手順を標準化するのが難しい

全ての業務の作業手順を標準化することは現実的に難しい場合があります。例えば、専門的な知識や技術を要する作業は、個人のスキルや経験に依存することが多く、標準化には向いていない可能性があるためです。

また状況や条件に応じた柔軟な対応が求められる業務では、一律の手順を取り入れることで逆に非効率になるケースもあります。頻度が低い業務や一時的な作業も、標準化にかけるコストが効果に見合わない可能性が高いです。

解決策

業務の標準化は、早急に改善が必要な業務や問題が浮彫になっている業務から進めていくのがポイントです。熟練した職人技が必要な作業は、標準化にこだわりすぎず、まずは業務の流れを可視化するまでに留めておきましょう。

課題3:マニュアルを読んでもらえず社内に定着しない

マニュアルが社内に定着せず、標準化が思うように進まない点も課題の一つです。定着しない理由には、表現が難しく読みにくい、日常的に読む習慣がないことが挙げられます。または、標準化の重要性が従業員に十分伝わっておらず、読む必要がないと感じている可能性もあります。

解決策

マニュアルが社内に定着せず、標準化が思うように進まない点も課題の一つです。定着しない理由には、表現が難しく読みにくい、日常的に読む習慣がないことが挙げられます。または、標準化の重要性が従業員に十分伝わっておらず、読む必要がないと感じている可能性もあります。

解決策

マニュアルの文章は、情報が不足しないよう配慮しながら簡潔にまとめましょう。加えて、写真や図などを用いて情報が過不足なく伝わるようにするのも大切です。

また、日常的にマニュアルを読む習慣を作るためにもデジタル化を検討しましょう。スマートフォンやタブレットで簡単にアクセスできるようにすることで、業務中でも素早く内容を確認できます。

作業手順の標準化では、マニュアル作成ソフトの導入を検討しよう

作業手順の標準化をスムーズに進めるためには、マニュアル作成ソフトの導入を検討することをおすすめします。一からレイアウトを考える必要がなく、ソフト内のシステムに必要な動画や説明文を組み込めば、視認性の高いマニュアルが短時間で作成可能です。

また作成したマニュアルを保存するだけでなく、現場で共有できる機能を備えたソフトを活用すれば、作業手順の標準化もスムーズに進行できます。

株式会社成電社が開発した「ビジュアル先生PRO」も、マニュアル作成ソフトの一つです。エクセルのような画面で直感的に操作できるため、短時間でクオリティの高いマニュアルを作成できます。品質管理をナビゲートする機能も備えており、手順の標準化と同時に品質の一定化も実現できます。ぜひ導入をご検討ください。

作業手順の標準化は、企業の利益や信頼度向上につながる

作業手順の標準化で一定の基準を設けることで、製品の品質のばらつきがなくなるだけでなく、チーム力の強化や特定の人材に頼った業務体制の改善が期待できます。まずは、重要度の高い業務の作業手順から優先的に取り組んでいきましょう。

株式会社成電社では、作業手順の標準化に役立つマニュアル作成ソフト「ビジュアル先生PRO」を提供しています。組立作業をスライドショー式で表示できるのはもちろん、ソフト内に必要な情報を入れ込むだけで、分かりやすく成果につながるマニュアルが完成します。「作業手順が一人ひとりバラバラで困っている」「品質や売上を上げたい」とお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。

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